2023.11.16 Thu

『Tech Surfers vol.1』が開催されました

2023年10月25日に『Tech Surfers vol.1』を開催しました。

mark MEIZANエンジニア向け新プログラム「Wave」

新生mark MEIZANは、エンジニアリングに特化したコミュニティを盛り上げるため「Wave」という新しいプログラムを開始しました。Waveは、以下の3つのプログラムを含みます。

Tech Surfers
県外ゲストを招待し、技術セッションとパネルディスカッションを行う技術交流会(2~3ヶ月に1回開催予定)。

Tech Beach Meetup
県内のエンジニアやコミュニティ、学生を対象としたミートアップイベント。LT(ライトニングトーク)と交流会が中心(1~2ヶ月に1回開催予定)。

First Ride Engineering
初学者向けのIT技術に触れる全10回のプログラム。Webサイト制作とプログラム言語学習を通じて、初学者にIT技術を提供。

「Wave」の記念すべき最初のイベントとして、今回「Tech Surfers vol.1」が開催されました。このイベントでは、県外から来た著名な以下のエンジニア3名が招待され、それぞれの経験や技術について語るライトニングトークと、テーマに沿ったパネルディスカッションが行われました。

株式会社COGNANO・さくらインターネット株式会社 / 松本 亮介 氏

GMOペパボ株式会社 / 山下 和彦 氏

さくらインターネット株式会社 / 野田 宗一郎氏

ライトニングトーク

野田氏と山下氏によるLTが行われました。

野田 宗一郎氏

LTタイトル:「誰のためのプロダクト?」

野田氏は、プロダクト開発における失敗と学びに焦点を当てたプレゼンテーションを行いました。自身が関わったプロジェクトにおいて、技術的な興味や個人的な意欲が顧客のニーズを見落とす原因となった経験を共有し、顧客中心の開発の重要性を強調しました。また、プロダクトと顧客の問題が合致するときに、真の価値が生まれるとの考えを示しました。

 山下 和彦氏

LTタイトル:「生成AIで仕事をもっとおもしろくする事例と詳解 ~城山ホテルが鹿児島で一番好きです~」

山下氏は、生成AIの効果的な活用方法について話しました。AIツールの具体的な例としてLangChainやGitHub Copilotなどの使用例を紹介し、AIと人間の役割の適切な分担について考察を深めました。特に、AIにできることをAIに任せ、人間が人間にしかできないことに集中することの重要性を強調しました。

パネルディスカッション

パネルディスカッションは、昔と今のエンジニアコミュニティの変化とその影響について深く掘り下げました。パネリストは山下氏、松本氏、マークメイザン運営事務局より油井氏、松岡氏が参加し、それぞれの視点からコミュニティに対する考え方や経験を共有しました。

山下氏と松本氏は、コミュニティが「同じ興味を共有する友達」であるとの見解を共有しています。山下氏は、カンファレンスの存在を知り、参加することで他者と話したいという動機からコミュニティに参加しました。一方、松本氏は、話すことが苦手ながらも、書いたもので人々の興味を引き、技術的なスキルを高めたいという思いから、コミュニティへの積極的な参加をしたと述べました。

鹿児島のコミュニティに関しては、松岡氏は若い世代がコミュニティで切磋琢磨していると感じているものの、昔ほどの集客力はないかもしれないと指摘しています。山下氏は、コロナ禍以降、地方のコミュニティが増え、地方でのカンファレンス開催が容易になったと述べています。また、オンラインの普及により、松本氏はオンラインイベントで2500人を集めることができたと述べています。

コミュニティで得られるものに関しては、人間関係の構築と技術的な刺激が主な要素であるという共通認識があります。松岡氏は、人との繋がりと刺激が得られたと感じています。山下氏は、会社以外の視点を得ることができ、人との繋がりが重要だと考えていますが、オンラインでの繋がりは難しいとも述べています。一方、松本氏は、人と仲良くなることが苦手ながらも、コミュニティを通じて人との関係を築き、技術的な刺激を受けることが楽しいと感じていると述べました。

アウトプットの必要性については、山下氏は、楽しそうに話している人々の所に積極的に参加して、そこで自分を出していくことの重要性を強調しています。また、山下氏は、SNSを通じて情報を共有することがコミュニケーションを促進するため、意識的にアウトプットしていたと述べています。

鹿児島のアウトプット文化に関しては、松岡氏は、アウトプット文化が控えめであると感じているものの、アウトプットの必要性を認識しています。松本氏は、真剣に取り組むことでのみ、望む世界に辿り着くことができると指摘しています。

コミュニティの変遷とその中での個人の役割や価値について、多角的な視点から議論を深めました。オンライン技術の発展が地方コミュニティの活性化を促し、新たな形の交流が生まれていることが明らかになりました。また、アウトプットの重要性が強調され、個々人の積極的な関与がコミュニティの発展に不可欠であるという共通認識が示されました。

終わりに

「Tech Surfers vol.1」は、mark MEIZANが提供する「Wave」プログラムの一環として、エンジニアコミュニティを活性化し、エンジニアリングに関心のある人々にとって有意義な学びの場を提供しました。参加者は、経験豊かなエンジニアから直接学び、質問する機会を得て、業界の最前線に触れることができました。このイベントは、参加者にとって新たな知見やインスピレーションを得る貴重な機会となったことでしょう。

今後も「Wave」は、多様なプログラムを通じてエンジニアコミュニティの発展に貢献し続けることが期待されます。

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