デジタルハリウッドSTUDIO鹿児島「クリエイティブを経営に活かす」セミナーの開催報告!
2024年7月9日にデジタルハリウッドSTUDIO鹿児島「クリエイティブを経営に活かす」セミナーが開催されました。
デジタルハリウッド株式会社 執行役員 xWORKS事業部長 齊藤 知也氏を講師にお招きし、クリエイティブやデザインを経営や事業に活かす重要性や、その成功例などを中心に講演をいただきました。
当日は学生や経営者の方、クリエイターの方などおよそ50名の方に参加いただき、とても盛り上がりのあるイベントとなりました!
デジタルハリウッド株式会社 執行役員 xWORKS事業部長
齊藤 知也(さいとう ともや)氏
大学卒業後イオン株式会社入社、新規事業部門を経て、グラフィックデザイナーに転身。その後、デジタルハリウッド株式会社に入社し、専門学校提携事業、法人研修事業、日本初の株式会社立大学大学院、デジタルハリウッド大学院大学設立、スクール事業部を経て、クリエイティブ人材のマッチング事業「xWORKS」事業を立ち上げ、現在、複数のフリーランスのデジタル人材をユニットにして企業のデジタル化、DXに関して不足するリソースを提供するサービス「ランサーユニット」を展開している。 2019年から副業としてWebディレクター、デザイナー、地域クリエイティブディレクターとして活動。
「creative(クリエイティブ)」と「design(デザイン)」の違い
「creative」と「design」って一緒ですか?という問いからセミナーがスタートしました。
「何が違うんだろう」と疑問に思うことが多いのではないのでしょうか?
世界の事情と日本の事情には違いがあるという前提のもとで、creativeとは新しいもの・価値を生み出すものである、と述べられました。続いてcreative thinkingとは、枠組みにとらわれずに問題を解決し、新しいアイディアを生み出すプロセスのこと。さらに、大手広告代理店等は広告を作る会社ではなく新しい価値を作る、その価値を表現するためにデザインでイメージを制作してクリエイティブを実現するということで、日本において制作=クリエイティブとなった説があると述べられました。そこで、制作物に関わる人をcreator(クリエイター)と呼ぶようになったそうです。
観点から言うと、creativeを実現するために、様々なdesignがそれを支えると言う図式であると言うことです。しかし、現在クリエイティブとデザインはほぼ同義の言葉として使われているため、デザインという言葉をより深掘りしていきました !
センスとは生まれ持ったもの?センスとは意味性のこと!
designとは、de(決める)sign(記号)決める記号、要するに何かを決める、これが元々の意味であったと述べられました。
産業革命ころにデザインの概念が生まれ、「生産の合理化」「マーケットの獲得」「使用性・機能性を高める」などの視点で、工業生産品を中心にデザインが行われてきました。現代ではそこに「イメージ」と「センス」が加わり、強烈にデザインを構成するポイントとなっています。
センスとは生まれ持ったもの、天才的な直感力というように思われることが多いが、センスとは「意味を持っている」と言う意味であると語られました。
つまり、デザインには意味がある!意味性を持つと言うことが根本的なデザインの考え方であると述べられました。
デザインで意味を持つと自ずと成長する環境になる!
経営や事業に関わるデザインをカテゴライズすると「ブランド」「製品」「サービス」「オペレーション」「PRやプロモーション」の5つに分けられると述べられました。
「ブランド」何を持ってこの会社は世の中になるのだろうと言う物事の意味を決めるもの。
「製品」商品のラベルやパッケージ、インターフェースのようないわゆるプロダクトデザイン。
「サービス」グッドデザイン賞でもサービスがグランプリをとる時代となり、企業においてサービスをデザインすることでツールなどの全てにおいて表現が統一され同じ方向を向いて進んでいけるという流れができる。
「オペレーション」経理や総務のようなバックオフィスもデザインを考えるようになると企業はすごく変わるのではないかと思っている、例えば働きやすさや居住性の高さをデザインするというのも一つある。
「PRやプロモーション」看板やCMのようなプロモーションを作るためのツールがある。
そして、5つのカテゴリーは1つ目のブランド、指針があって関連したものが生まれてくるものである、と述べられました。
意味を持つとそれはデザインとなり、何のために行動しているのかということが明確だとモチベーションが高まる。つまりデザインで意味を持つと経営・事業・サービスが共通の言語で会話ができるようになり、人材や企業が同じ方向を向いて自ずと成長する環境になるのだと述べられました。この観点から経営や事業にクリエイティブやデザインを活かすということが重要であるとのことです。
その後、クリエイティブやデザインにこだわった経営、事業開発事例について具体的にご紹介いただきました!
鹿児島の企業の皆様へ
2040年、単なる人手不足論ではなく、高齢人口が増え続け、労働の担い手となる現役世代の割合が不足することによって日本社会が生活を維持するために必要な労働力を供給できなくなる、労働供給制約社会へ突入するとされているとのことです。
その解決策として、デジタルAIで業務の自動化や最適なデジタル人材活用が必要とされるため、今からクリエイティブ・デザイン思考を持って会社のロゴやツールだけではなく人材採用や教育もデザインしていって欲しいと述べられました。
また、雇用に縛られずフリーランスなどの柔軟な働き方や本業以外の活動を活用することも重要であると述べられました。
意味のあるデザインで、新しいもの・価値を生み出すクリエイティブを!
デジタルハリウッドSTUDIO鹿児島コラボを今後も企画しております。
鹿児島の地場企業がクリエイティブやデザインの重要性に気づくよう啓発を行い、鹿児島在中のクリエイターが鹿児島の案件で活躍できるような社会にしていきたいと思っております。
また、第一弾の今回は大きなテーマでお話しいただきましたが、次回以降はもう少しスキルなどの具体的なお話しいただく予定です!
今後もマークメイザンにてイベントを実施いたしますので、ぜひご参加ください!