マークメイザンキャリアセミナーシリーズ第一弾「サラリーマンが起業した話を聞く会」
2024年6月27日に「サラリーマンが起業した話を聞く会」が開催されました。
銀行員からベンチャー企業へ転職、IT企業を40代で創業し、わずか2年でM&Aで会社を売却したという特殊なキャリアの持ち主の中垣氏を登壇者にお迎えし、これまでのキャリアを赤裸々にお話しいただきました。
悪天候で足元が悪い中、学生や起業家、現役銀行員、公務員の方など様々な業種のおよそ30名の方にお集まりいただきました!
マークメイザンキャリアセミナーシリーズ
今回のイベントはマークメイザンキャリアセミナーシリーズの第一弾として開催されました。
「どのようなキャリアでどのような考えで過ごしてきたのか?」など現役社長のキャリアについて多くの人が興味を持っている!という、マークメイザン運営事務局のメンバーとしても活動している中垣氏のこれまでの活動の中で感じたニーズからイベントが企画されました。
先輩起業家の話を聞くことで社長業を身近に感じてもらい、鹿児島から起業を目指す人を増やしたいという目的もあります。
また、社長のマインドセット・考え方などを深く知ることで、今後のキャリアの参考にしていただければとの思いでイベントが開催されました。
銀行員からベンチャー企業へ、40代でIT企業を起業後、M&Aで会社を売却
株式会社チェンジ鹿児島 代表取締役
中垣 雄 氏
神奈川県出身。
三菱UFJ銀行にて法人向け融資、リサーチ業務に従事した後、三菱UFJモルガン・スタンレー証券に転籍しベンチャー支援、IPOの引受業務を担当。
株式会社ジェナ(現:株式会社HiTTO、マネーフォワードグループ)のCFO、事業責任者として複数のSaaSサービスの立ち上げを行う。
2019年に株式会社ビーキャップを設立し同社の代表取締役に就任。2年間でオフィス向けのIoTサービスとしてNo.1を獲得するまでに育て上げる。
2021年3月にビーキャップ株式をチェンジに譲渡し、同年9月にビーキャップ代表取締役を退任。
2022年より鹿児島に居住し、株式会社チェンジ鹿児島を設立。
起業家には天然モノ、養殖モノがいる
中垣氏は起業家には2つのタイプがいるのではないか、ということで「天然モノ」「養殖モノ」と紹介されました。
一生かかっても解決したい課題が明確、独創的で多動な「天然モノ」タイプ。
元々起業を目指していたわけではないが人との出会いや仕事を通じて解決したい課題が明確に、ビジネスチャンスを掴むために起業した「養殖モノ」タイプの2種類です。
中垣氏は自分が起業するとは全く考えていなかった典型的な養殖モノだとご自身のことを紹介され、なぜこのような経歴をたどったのかを飾らない率直な言葉でお話しいただきました!
三菱UFJ銀行員時代〜キャリアを考えるきっかけ
三菱UFJ銀行にてベンチャー支援やIPOの引受業務をしている中で、大企業で働き続けることへの疑問やリーマンショックの経験、資金がなく貧しくとも夢見て頑張っている同世代のベンチャー社長への憧れからこのままサラリーマンをやっていていいのかとキャリアを考えるようになったそうです。
また、『人生は「できるかできないか」よりも「やったかやらなかったか」の差が大きい』という友人の一言に背中を押されて退職を決意したと述べられました。
ベンチャー企業へ転身、お金持ちになるチャンスがきた!
銀行員から年収は約3分の1になり、取締役としてなんでもやる毎日。大企業から社員6人のベンチャーへいくと様々なことでカルチャーショックを感じたとのことです。4日間徹夜をして乗り越えた大炎上案件などについてもお話しいただきました!!炎上と赤字が続くビーコンIoT事業から会社が撤退すると社長に言われたことをきっかけに40歳で部下5人を引き連れての独立を決意し、起業家に転身されました。
事業撤退を告げられた時の素直な心情としては「きた!!!お金持ちになれるチャンスがきた!」と思ったそうです。
40歳にして株式会社ビーキャップを起業、そして売却
40歳で起業した中垣氏は案件を発掘するためにゲリラで旗を持ち込み相談会を実施するなど、実際に足を動かす営業を行っていたとのことです。スタートアップなどの相談でどうやって関係を作ったらいいですか?と聞かれることがよくあるとのことですが、「気合い。実際に会いに行くこと、行動することが大事。行動し続ければ何らかの形になる!」と述べられました。コロナ禍には、既存のサービスからコロナ禍に求められる新サービスを緊急事態宣言後、わずか1ヶ月でリリースするという行動をとりました。そのことが追い風にもなり創業から1.5年で売上は3倍以上に急成長をとげ、そして成長のピークの時に売却をされました。
チェンジ鹿児島 鹿児島を元気にする仕事
売却後、株式会社ビーキャップを譲渡した株式会社チェンジの福留社長より、「育ててもらった鹿児島への恩返しができていないことが心残りだ」「優秀な起業家が1人行くだけで地方は変わる、それを見せてくれ」と言われたことに胸を打たれて鹿児島を元気にする仕事をするために鹿児島に来られました。チェンジ鹿児島を設立し、地域ベンチャーキャピタルとしてスタートアップへの投資やマークメイザンなどで鹿児島の起業家と会ってビジネスプランのブラッシュアップをするなどの活動をされています。また、地元の漁師と月日貝の完全養殖を目指して活動されています。
中垣氏の振り返り
他の人と同じことをやっていても同じ結果しか得られない。リスクをとって大きなリターンを得ることを選び行動してきた。飽きているという感覚に敏感に成長を続けた。自分だからこそやれることをやることがカッコいいと思い、それに素直に生きてきた。現在は、次の世代に、鹿児島の学生や起業を目指している人たちに何を残すのかをよく考えている。目標は「一生現役」でいること。と、講演の最後に振り返りを述べられました。
中垣氏の飾らない率直な言葉での講演はとても面白く、ここでしか聞けない当時の思いや社長としての考え方を知ることができる貴重な時間となりました。
イベント参加者からも「学びにもなりつつ、自分自身の刺激にもなった!」「起業以外のシーンでも有用な考え方のヒントが得られた。」との声を聞くことができ、今後のキャリアの参考となるイベントとなったのではないかと思います。
見たり聞いたり試したり
講演後の30分の質疑応答ではたくさんの質問がなげかけられ、とても盛り上がりました。
質疑応答の中で中垣氏の座右の銘は本田宗一郎さんの「見たり聞いたり試したり」であるとの回答があり、実際に行動をし挑戦したからこそ成功があるのだと感じました。今の現状に疑問がある、変わりたいと思っている人のなかで実際に行動に移せる人がどのくらいいるのでしょうか?待っていても変わらない、行動するということが大事なのだとわかりました。
行動することの一つとして、マークメイザンのイベントに参加してみるのはいかがでしょうか?
毎月数回のイベントを企画しております。また、マークメイザンキャリアセミナーシリーズとして今後も先輩起業家をお呼びするなど、皆さんのキャリアや新規事業開発のヒントとなるような機会を提供予定です。
ぜひ、マークメイザンにお越しください!!!